年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は5月24日、2017年11月17日に米カリフォルニア州で開催した「第3回グローバル・アセットオーナー・フォーラム」の議論内容を公表した。ESGインテグレーション、ESG評価、集団的エンゲージメント、訴訟における協働ネットワーク、運用会社の報酬体系、インデックス開発企業へのエンゲージメントについて参加者の間で意見交換がなされた。
グローバル・アセットオーナー・フォーラムは、GPIFが主導して2016年7月に発足した国際的な機関投資家の意見交換会。GPIFとCalPERSが共同主幹事を務め、ESG投資に関する意見交換と、運用会社とアセットオーナーの利益の合致の2つを大きなテーマとしている。GPIFは、国際水準の投資運用を目指しており、「グローバル・アセットオーナー・フォーラム」で交わされる会話は、GPIFにとって重要な情報源となっている。
今回参加した機関投資家は、GPIFの他、カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)、カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)、世界銀行、蘭APGアセット・マネジメント、英USS Investment Management、仏年金基金EFRFP、豪Health Employees Superannuation Trust Australia(HESTA)、シンガポールGIC。
ESGインテグレーションについては9機関のうち4機関が全アセットクラスで実施。残り5機関は上場債券または上場株式で実施していた。ESGレポートについては、法律で義務付けられているフランスを含む3機関が、カーボンフットプリントの算出を実施していた。集団的エンゲージメントでは、企業への集団的エンゲージメントの有効性の確認と同時に、スチュワードシップやESGへの取組について言動が一致していない大手運用会社の問題も話題となり、運用会社に対する集団的エンゲージメントについても協議された。インデックス開発での透明性が必要という認識でも一致した。
【参照ページ】第3回グローバル・アセットオーナーフォーラムの概要
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