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【国際】気候変動対策により2020年までに1800万人の雇用純増。ILO報告書

 国際労働機関(ILO)は5月14日、世界の雇用状況をまとめた報告書「世界の雇用及び社会の見通し2018年版(World Employment and Social Outlook 2018)」を発行。環境への取り組みが生み出す雇用について特集を組んだ。パリ協定で国際合意となった2℃目標を追求することで2030年までに2,400万人の雇用が創出されると算出した。雇用が創出される主な分野は、再生可能エネルギー、電気自動車、省エネ不動産の分野。一方、化石燃料分野等では600万人の雇用が消失するとしたが、純増は1,800万人となる見通し。

 同報告書によると、1999年から2015年までに世界のGDPは80%伸長し、実質賃金も42%上昇した。児童労働が減少するとともに、女性の雇用参加も増加しており、改善が見られている。一方、所得格差は広がってきている。並行して、2000年から2012年までに世界の二酸化炭素排出量は33%増加し、資源採掘量も62%増えた。自然災害の猛威により、延べ労働者年数は毎年2,300人年分消失しており、今後の気温上昇により2030年までに7,200万人分の雇用に相当する量の労働時間が失われる。原因は熱ストレス。発展途上国ほどこの影響を受けやすい。

 サーキュラーエコノミーの進展も新たな雇用を生む。同報告書は、リサイクル、リユース、再製造、レンタル、製品寿命の伸長により世界で約600万人の雇用が創出されると試算した。これにより、原材料の新規資源採掘から廃棄物マネジメントのほうに雇用のシフトが発生する。また、世界的にフェアトレードが進展する中、労働賃金の上昇効果も見られる。

【参照ページ】24 million jobs to open up in the green economy
【報告書】World Employment and Social Outlook 2018: Greening with Jobs

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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