バーゼル銀行監督委員会(BCBS)と証券監督者国際機構(IOSCO)は5月14日、短期の「簡素で、透明性が高く、比較可能な(Simple, transparent and comparable:STC)」証券化商品を特定する要件をまとめた文書「簡素で、透明性が高く、比較可能な短期証券化商品を特定する要件(Criteria for identifying short-term "simple, transparent and comparable" securitisations)」を公表した。今回の文書は、以前発行したSTC証券化商品を特定する要件を短期証券化商品にも拡大したもの。
BCBSとIOSCOは2015年7月、STC証券化商品を特定するための要件を公表。BCBSはそれに伴い2016年8月、STC要件を満たす証券化商品を銀行が購入した場合の資本賦課の枠組みへの織込みルールもまとめた。しかし、2015年7月の要件が、近年普及している資産担保コマーシャルペーパー(ABCP)をカバーする内容になっておらず、民間銀行との協議を行う「市中協議」の場でも、定義付けを求める声が上がっていた。そのため今回、ABCP等の短期STC証券化商品についても検討を範囲を拡大し、今回の文書をまとめた。
今回の文書には、短期STC証券化商品について17の基準を設定した。これを受け、BCBSは同日、短期STC証券化商品についての自己資本規制上の取扱いも固め、最終規則文書「簡素で、透明性が高く、比較可能な短期証券化商品の自己資本規制上の取扱い(Capital treatment for short-term "simple, transparent and comparable" securitisations)」を公表した。
【参照ページ】BCBS(バーゼル銀行監督委員会)及びIOSCO(証券監督者国際機構)による「簡素で、透明性が高く、比較可能な短期証券化商品を特定する要件」の公表について
【参照ページ】バーゼル銀行監督委員会による最終規則文書「簡素で、透明性が高く、比較可能な短期証券化商品の自己資本規制上の取扱い」の公表について
【文書】Criteria for identifying short-term "simple, transparent and comparable" securitisations
【文書】Capital treatment for short-term "simple, transparent and comparable" securitisations
【参照ページ】「簡素で、透明性が高く、比較可能な」短期証券化商品に係る市中協議について
【参照ページ】「簡素で、透明性が高く、比較可能な証券化商品の自己資本規制上の取扱い」について
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