電機世界大手独シーメンスは5月8日、火力発電用のガスタービン事業の大幅縮小を発表。2020年までにドイツの事業所を中心に従業員6,100人を人員削減する。同社はガスタービン販売で世界大手。しかし近年、太陽光発電や風力発電が大幅に伸長しているため、火力発電用ガスタービン事業の縮小を決定した。関連する他事業部でも800人の人員削減を実施し、削減規模は全従業員の2%に相当する6,900人となる。
人員削減計画については、すでに同社の中央労働会議とIGメタル労働組合の合意も取り付けた。しかし、大規模人員削減に対しては、社会的な批判を呼んでいる。シーメンスは、急速な市場環境を前に「事業再編は避けられなかった」と説明している。
シーメンスは同時に、毎年、研修や継続学習に5億ユーロを投じると表明。事業再編により1億ユーロの資金を用意し、今後4年間成長分野に投資していく意向を示した。特に、デジタルファクトリー事業部は雇用創出を進めるという。
シーメンスは、風力発電の分野でも世界大手。特に洋上風力分野で高いシェアを持っている。シーメンスは、スペイン風力大手ガメサを買収し、シーメンス・ガメサに統合。しかし、競争環境が激しく、2017年11月に全従業員の20%に相当する6,000人の人員削減を発表。その後、大規模受注が相次ぎ、経営は持ち直している。
【参照ページ】Agreement reached on framework for restructuring and future pact for shaping the structural transformation
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