ルクセンブルク証券取引所(LuSE)が設立したルクセンブルク・グリーン証券取引所(LGX)は5月3日、ESG投資ファンドの上場受付を開始したと発表した。最初に上場が承認されたのは、Humanis Gestion d’ Actifs、Investing for Development、NN Investment Partners、Selectra、Sparinvestの運用会社5社の11ファンド。
ルクセンブルグ・グリーン取引所(LGX)は、グリーンボンド等の環境関連金融商品のみを扱う取引所としてルクセンブルク証券取引所が2016年9月に設立。上場には非常に厳格な適格基準を課し、世界初の環境金融商品専門の取引所となった。その後、2017年には、ソーシャルボンドとサステナビリティボンドの上場も開始。また、中国人民元建てのグリーンボンドの上場も開始した。現在、債券約180銘柄が上場しており、発行額合計は1,000億米ドル。そして今回、ESG投資ファンドの上場も開始した。
債券上場にかんしては、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)、ソーシャルボンド原則(SBP)サステナビリティボンド・ガイドライン(SBG)、気候債券イニシアチブ(CBI)のグリーンボンド基準(CBG)もしくは中国人民銀行発行の中国版グリーンボンド原則の遵守が求められる。それに伴い、発行後も証券所に対する使途状況のレポーティングも要求される。発行にはセカンドオピニオンの取得が推奨されており、取得がない場合は取引所がセカンドオピニオンを実施することもある。
一方、今回解禁するESGファンドの上場では、ESGファンド、グリーンファンド、ソーシャルファンド(LGXはこれらをSRIファンドと総称)の上場が可能。ESGファンドは、運用資金のアセットアロケーション100%でESGポリシーやESG戦略を適用しなければならず、30%までは現金または現金同等物に投資してもよい。グリーンファンドは75%が環境関連セクターに投資しなけばならず、25%は現金または流動性の高い商品に投資してもよい。ソーシャルファンドも、グリーンファンドと同様。そのため、上場に際し、取引所にESGポリシーやESG戦略の詳細を伝え、承認可否を仰ぐ必要がある。
ルクセンブルクは、ファンドに対する税率が低く、ファンド設置国として世界的に有名。
【参照ページ】LGX opens up to SRI funds
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