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【日本】Jパワー、高砂市の石炭火力発電所の増強建替計画を断念。環境NGOは勝利宣言

 電源開発(Jパワー)は4月27日、兵庫県高砂市の高砂火力発電所1、2号機の増強建替計画を断念すると発表した。燃料は石炭。「リプレース計画が位置する関西エリアにおいては、電力需要の減少が見込まれているため、当初の事業目的とした供給力増強という意義が損なわれていく中、リプレース計画に関する事業環境および事業性の再評価を行った結果、当社はこの度、リプレース計画を断念する」と背景を説明した。

 Jパワーは、石炭火力発電の設備容量を高めるため、50万kW(25万kW×2基)の亜臨界圧石炭火力発電を、120万kW(60万kW×2基)の超々臨界圧(USC)石炭火力発電に建て替える計画を実行。新1号機2021年度の稼働開始を、新2号機は2027年度以降の稼働開始を予定していた。総投資額は2,000億から3,000億円程度。

 Jパワーの渡部肇史社長は同日の決算発表の中で、売電先であった「関電(関西電力)との協議が調わず、断念せざるを得なかった」と述べた。関西電力の思惑については、需要の減少ともに、原子力発電所の再稼働もあるとの考えを吐露した。今回の計画断念により、現行の石炭火力発電所は稼働を続ける。

 国内の石炭火力発電所建設計画に対する反対運動を展開するNGO気候ネットワークは、「この計画に対して地元住民らは、自治体、市議会に対して幾度も中止を求めるとともに、環境影響評価手続きにおける住民意見を重視するよう働きかけてきた。このような市民の粘り強い活動が功を奏したものであり、事業者の計画中止を歓迎したい」と勝利宣言。一方、「J−POWERは、今回の高砂火力発電所リプレース計画の断念に続き、山口県宇部市において計画している西沖の山発電所(仮称)新設計画についても、速やかに中止すべきである。また、低効率で環境負荷の高い高砂の既設石炭火力発電所も速やかに廃止すべきである」とさらなるアクションを求めた。

【参照ページ】高砂火力発電所新1・2号機設備更新計画の断念について
【参照ページ】【プレスリリース】電源開発の高砂石炭火力発電所リプレース計画断念を歓迎 気候変動対策は急務。石炭火力からの脱却を加速すべき

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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