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【アメリカ】ブルームバーグ、2017年度インパクト・レポート公表。TCFDシナリオ分析結果も公表

 金融情報世界大手米ブルームバーグは4月11日、2017年度のインパクト・レポートを公表した。同社のインパクト・レポートの発行は今回で9年目。今年は初めて気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)ガイドラインに従い、気候変動のシナリオ分析を実施。パリ協定目標に向けた取り組みがなされた場合とそうでない場合について同社の事業戦略を分析した。同社のマイケル・ブルームバーグCEOは、TCFD議長を務めている。

 商品分野では、ブルームバーグ端末上でESGデータを使用した顧客数は14,935。2016年から22%伸長した。また、ジェンダー平等指数(GEI)を2017年に開発し、2018年1月時点で24ヶ国104社がメンバーとなっている。加えて、二酸化炭素排出量の評価支援ツール「Portfolio Carbon Footprint Tool」「Carbon Tracker 2D Scenario Analysis Tool」を開発した。

 事業運営では、ロンドンに2017年竣工した新欧州本社ビルがBREEAM(英グリーンビルディング認証)で最高評価「Outstanding」を獲得。さらに新たに5つのビルがLEED認証を取得し、認証取得ビルは35に増加した。二酸化炭素排出量は2008年から累積で83.4万t削減。それに伴いコストも1億300万米ドル削減できた。

 従業員面では、同社退職年金基金が米企業年金基金として初めて国連責任投資原則(PRI)に署名。世界92拠点の従業員延1.2万人が14.5万時間をボランティア活動に費やした。さらに2016年にアジアで始まったプロジェクト「Women’s Voices」は、世界的なプロジェクトに成長した。

 TCFDに基づくシナリオ分析では、気候変動がもたらす諸現象に対し、商品需要や事業コストに与える影響を時間軸を設けて定量的に分析。世界が2℃目標を目指すに連れ、同社のESG関連の金融商品需要が10%程度増し、エネルギーコストやオフィスコストを削減できると明かした。

【参照ページ】Bloomberg Publishes 2017 Impact Report
【レポート】2017 Impact Report

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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