シンガポール食品大手オーラム・インターナショナルは4月6日、環境やコミュニティにポジティブなインパクトをもたらすための新たな事業方針「Olam Living Landscapes Policy(OLLP)」を発表した。今回新たに企業目標として「Re-imagine Global Agriculture while Growing Responsibly(持続可能な成長を志向しながら世界の農業を再定義する)」を掲げ、農家や地域社会の発展と生態系の維持を目指す。
今回の方針の大きな柱は、発展途上国における農家の生活支援。環境破壊の一因には農家の困窮があり、農家を支援することが環境保護に直接つながる。同社は、自社保有の農場と外部農家400世帯を対象に、食糧供給のための重要な資源として農地を適切に管理すると同時に、周辺の生態系の維持・繁栄を実現。土壌や水等の自然資本を再生することを事業に組込む。方針を徹底するため、違反行為は素早く摘発する。また、農地活用に関する意思決定に、現地の人々の声を反映させる姿勢も打ち出した。
同社は、この方針を着実に浸透させるため、2018年と2020年の二段階で「ネット(純)ポジティブ・インパクト」の定義と、目標達成のための戦略、タイムスケジュールを明確にする。策定に当たっては、自然・社会資本に詳しい外部の専門家の知見も活用する。最初の進捗報告は2019年4月に行う。
【参照ページ】OLAM LAUNCHES ‘NET-POSITIVE’ CROSS COMMODITY SUSTAINABILITY POLICY
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