インドネシア国営石油企業プルタミナは4月4日、カリマンタン島の東カリマンタン州バリクパパンの湾岸部で、同社の海底パイプラインの1本が破損し、原油が大規模に流出し、火災も発生していると発表した。漁師5人以上の死者も出ている。これを受けインドネシア政府は非常事態宣言を発令した。バリクパパン湾は一面流出した原油に覆われ、生態系や経済活動にも被害が出ている。近隣住民は呼吸困難等の健康被害も訴えている。
プルタミナは3月31日に事件が発覚した当初、原油流出は同社のパイプラインではなく船舶用燃料油が原因と主張し同社の過失を否定。その後の調査でパイプラインが原因と判明したが、初期対応が遅れた責任を追及する声も上がっている。同社はすでに破損したパイプラインを閉鎖。政府当局や軍ともに、火災の鎮火や流出原油の回収作業にあたっている。近隣住民500人以上も沿岸部の清掃作業にボランティア参加している。
国際環境NGOグリーンピースは、当初責任を否定したプルタミナと、対応が遅れた政府を非難した。
プルタミナは、対応状況を随時ホームページで公表。4月5日の時点で大多数の流出原油の回収や沿岸部の清掃活動を完了したと発表している。
【参照ページ】Pertamina successfully overcome Fire in Balikpapan Bay
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