欧州委員会は4月3日、EU排出量取引制度(EU-ETS)の2017年の取引データを公表した。トムソン・ロイターによると、航空業界を除くEU-ETS管理下の2017年の二酸化炭素排出量が0.3%増加した。航空業界を含めると0.5%増加した。EU-ETSでの排出量が増加したのは過去7年で初めて。欧州経済は2017年に2.5%成長しており、産業界からの排出量が1.8%増加したことが背景にあると見られている。一方、エネルギー業界の排出量は1%減少した。
EU加盟国の二酸化炭素排出量のうち約45%がEU-ETSで管理されている。EU-ETSの排出枠は、発電所、工場、航空会社等12,000事業所に割り当てられており、割当保有者は、1枠つき1tの二酸化炭素を排出できる。今回発表のデータは、EU-ETS管理下の排出量の94%をカバーしている。
航空業界に関しては、EU-ETSでは欧州内発着便全てに二酸化炭素排出量の報告が求められており、航空業界の排出量は2016年から2017年で6.1%増加、6,520万tに達した。フライト量の増加が背景にある。
【参考ページ】EU carbon market emissions rise for first time in 7 years in 2017
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