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【国際】ユネスコ、国連世界水発展報告書2018発表。自然を基盤とした解決策(NBS)を強調

 国連教育科学文化機関(UNESCO)率いる国際プログラム「世界水アセスメント計画(WWAP)」は3月19日、2018年の「国連世界水発展報告書(WWDR)を発表した。水を大きな自然環境の一部として捉える「自然を基盤とした解決策(Nature-based Solutions:NBS)」の重要性を改めて提唱した。

 国連総会は、淡水の重要性への関心を高めるため、2003年を「国連国際淡水年」に指定。同時に、国連システム全体の調整機関である国連システム事務局長調整委員会(CEB)は、国連諸機関の調整組織として、「国連水関連機関調整委員会(UN Water)」を設置し、UNESCOが事務局を務めている。また国連総会は、2005年から2015年を「命のための水 国際行動の10年」に指定し、開始日となった2015年3月22日を祝して、毎年3月22日を「国連世界水の日」と定めている。同報告書は、3月22日に合わせ、毎年発表されている。

 NBSは、自然資源を活用する上で、自然環境全体との関わりを重視しする考え方。例えば、水インフラ開発において、食料安全保障、農業、生物多様性、自然災害、気候変動、都市集落等、広範に渡る影響を考慮し、自然環境を再現する方法で開発を行うというもの。UN Waterは、国連持続可能な開発目標(SDGs)実現のためにはNBSが重要と考えており、NBSはインフラ開発プロジェクトでも重視されつつある。しかしながら、今回の報告書では、世界の水インフラ開発投資のうち、NBSが用いられているのは1%に満たないとした。

 同報告書は、水供給、水質、水関連リスク等のマネジメントにおいて、NBSを用いる手法を解説。NBSにより土壌にも注意を払うことで、農業生産性を約20%向上できると試算した。さらに、低所得国79ヶ国の農業プロジェクトで、殺虫剤使用削減、水消費量削減、土壌の適切な管理を実施したところ、農業生産性が79%向上した例も挙げている。

 また、投資家に対し、NBSを用いる水インフラ開発に投資を向けるよう促し、政府に対してもNBSに基づく規制強化を要望した。

【参照ページ】Access to safe water: Is the green revolution around the corner?
【報告書】WWDR 2018

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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