ISO(国際標準化機構)は3月12日、労働安全衛生マネジメントシステム国際規格ISO45001を制定した。ISO45001は認証規格で、品質マネジメントシステム国際規格ISO9001、環境マネジメントシステム国際規格ISO14001の労働安全衛生版。現行の労働安全衛生マネジメントシステムOHSAS18001に替わるものとなり、現在OHSAS18001を取得している組織には、ISO45001への転換に3年間の猶予が与えられる。
同規格は、場所や業種、規模を問わずあらゆる種類の組織が利用でき、労働による死亡・傷害を減らすことを目的としている。ILO(国際労働機関)によると、2017年の労働災害死亡者数は278万人で、一日当たり7,700人の計算となる。労働災害傷害事案は年間3億7,400万件だった。ISO45001は、Plan-Do-Check-Act(PDCA)モデルを適用し、労働現場におけるリスクの最小化を図る。
ISO45001は、OHSAS18001やILO(国際労働事務局)が2001年に制定したILO-OGH2001を基にし、2013年から開発が進められてきた。現在の国際規格となっているOHSAS18001は、1999年に国際フォーラムが制定。2007年に改定されていたが、ISO45001に役目を譲ることとなる。OHSAS18001とISO45001の大きな違いは、ISO9001やISO14001等の規格との整合性が採られている点。ISO9001、ISO14001との一体運営が進むことが期待されている。
ISO45001の開発は、プロジェクト委員会ISO/PC 283(労働安全衛生マネジメントシステム)が担当し、英国規格協会(BSI)が事務局を務めた。
【参照ページ】ISO 45001 is now published
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