消費財世界大手英蘭ユニリーバは2月16日、全パーム油調達元企業約1,400社のリストを公表した。リストには、一次調達元だけでなく、二次調達元のパーム油の小規模生産場等も含まれている。同社はパーム油サプライチェーンの透明性を高めており、ついにリストの全公表に踏み切った。パーム油調達元の公表は世界初。
ユニリーバは、菓子や石鹸、化粧品、バイオ燃料等様々な分野でパーム油を利用している。パーム油のサプライチェーンは、家族経営等のアブラヤシ農家から地元の集積企業や複数の代理店を経て大手企業の製造工場に入り、そこから食品メーカーや消費財メーカーに流通していく。アブラヤシはバイオ燃料の原材料にも使われることもある。しかし、パーム油生産では、人権侵害や環境破壊の懸念が広がっており、ユニリーバこれまでに複数のパーム油生産企業との調達停止を何度も実施してきた。
今回公表のリストには社名のみが記載されている。ユニリーバは社名を公表したことで、環境NGOや人権NGOはサプライチェーン上の不正を糾弾しやすくなる。同社は、リスト公表は過激な手段だが、業界全体の改善のためには必要だと考えたと説明している。
【参照ページ】Sustainable palm oil - our progress
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら