国際NGOオックスファムは1月22日、世界中の格差に関する2018年版報告書「Reward Work, Not Wealth」を発表した。2017年に創造された富のうち82%が世界で富裕層上位1%に集中し、貧困層37億人の富は1%未満しかなかった。オックスファムは昨年の報告書で、世界で最も裕福な8人が、世界の貧困層36億人に匹敵する資産を所有していると発表していた。
同レポートは、金融世界大手クレディ・スイスが毎年家計の所得分配を分析したレポート「Global Wealth Databook」の情報を活用し、オックスファムが各所得階層の富の変動を分析している。2017年版の「Global Wealth Databook」では、同レポートとして始めて2000年から2017年までの時系列データが開示され、より詳細な分析が可能となった。
資産を10億米ドル以上を持つ富裕層は、2010年以降平均で毎年13%資産が増加。一方、一般層は毎年の富増加率は2%だった。資産10億米ドル以上の富裕層の数は、1年間(2016年3月から2017年3月)で2日に1人ずつ増え、今まで以上の速度で増加していた。
オックスファムは、提言として主に、株主配当や経営者報酬の上限背一定、最低賃金の保証の徹底、賃金のジェンダー差別解消、富裕層への課税の徹底や累進課税による最高税率引き上げを挙げた。
【参照ページ】Richest 1 percent bagged 82 percent of wealth created last year - poorest half of humanity got nothing
【報告書】Reward Work, Not Wealth
【メソドロジー】Methodology note
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