中国人民銀行と中国証券監督管理委員会(CSRC)は12月27日、グリーンボンドの評価・認証ガイドライン「緑色債券評価認証行為指引(暫定版)」を共同で発行した。同ガイドラインは、グリーンボンドの第三者評価や認証を行う機関に対する遵守内容を定めている。今後、グリーンボンド基準策定機関として「緑色債券標準委員会」が設置され、同ガイドラインの運用と管理を担う。政府がグリーンボンド評価・認証ガイドラインを制定したのは中国が世界初。
同ガイドラインが制定されたことで、今後中国で発行されるグリーンボンドを評価する機関は、事前に緑色債券標準委員会への登録が必要となる。登録に際しては、認定機関としての専門性、環境プロジェクト評価の専門性、賠償責任保険への加入、内部手続きや品質管理の質等の説明が求められる。
グリーンボンド・ガイドラインに関しては、国際的なガイドラインと中国版ガイドラインが世界的に並立しているが、同ガイドラインは、評価機関は、緑色債券標準委員会が承認したのものであれば、国際ガイドラインと中国ガイドラインのいずれを用いても可とした。さらに、評価機関には、グリーンボンド発行時だけでなく、発行後も償還までは定期的なトラッキング責任が課せられた。また、評価機関は、評価受託契約締結日から15日以内に評価レポートを発行することも義務付けられた。
評価機関が発行後のトラッキングの中で「不適切」と判断された発行体は、指摘事項を是正しなければならない。是正が認められなければ、以降、償還日もしくは再度認証を取得するまでグリーンボンドのラベルを付けることができなくなる。そのため中国人民銀行と中国証券監督管理委員会は、グリーンボンドを購入する投資家に対し、購入契約の中でグリーンボンド・ラベルが剥奪された場合に発行体に即時償還を義務付ける規定を盛り込むことを推奨した。
中国政府は、同ガイドラインに違反した評価機関に対する罰則ルールを規定する法規制も制定する予定。
【参照ページ】完善绿色债券认证制度 推动绿色债券市场持续健康发展
【参照ページ】Chinese regulators introduce supervisory scheme for green bond verifiers - Further step in building market frameworks
【ガイドライン】绿色债券评估认证行为指引(暂行)
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら