金融世界大手米シティグループと米ESG投資運用Arjuna Capitalは1月15日、シティグループが、米国銀行として初めて男女間や人種間の賃金格差に関する情報を公開し、格差解消に努めることと発表した。Arjuna Capitalはシティグループに株主提案を提出し同様の対応を要求しており、シティグループが最終的に応じた。これを受けArjuna Capitalは同日、株主提案を撤回した。
Arjuna Capitalは、過去数年、男女間や人種間の賃金格差是正に向けた株主提案を積極的に行っており、2016年にはIT関連企業6社で株主提案を採択させることに成功した。2017年には、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、JPモルガン、マスターカード、アメリカンエクスプレス、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、リインシュアランス・グループ・オブ・アメリカ、プログレッシブ保険の金融大手9社に対し株主提案を行ったものの、株主総会で否決。2018年も同じく9社に対し株主提案を行うとしていた。
Arjuna Capitalが求めたのは、男女間や人種間等の賃金格差情報の開示と解消。基本給だけでなく、賞与や株式報酬、格差解消への方針・手段・数値目標を含む。金融業界における女性幹部の割合の低さや賃金格差は、米国以外でも問題視されており、英政府は企業に4月までに男女間の賃金格差の情報開示を求めたところ、銀行業界はその差が最も大きく24%だった。
【参照ページ】Citi Is First U.S. Bank To Respond To Shareholder Pressure To Close Gender Pay Gap
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