ノルウェー公的年金基金GPFGは1月8日、投資先企業のESG状況をモニタリングする外部機関として、新たにRepRiskとISS-Ethicを選定したと発表した。GPFGは約8,500億ノルウェークローネ(約12兆円)を運用する世界最大の政府系投資ファンド(SWF)。世界の上場企業数の1.3%に当たる77ヶ国約9,000社に投資している。
RepRiskは、ESGリスク情報提供大手でスイス・チューリヒに本社を置く。GPFGは、同社のデータベースを活用し、同社の投資倫理規定に違反する疑いのある企業をモニタリングする。GPFGの倫理委員会は、Repriskから疑義のある企業に対し2ヶ月毎に報告を受ける。RepRiskは2009年からGPFGから委託を継続的に受けており、今回の契約は2018年から2022年にまでのもの。
ISS-Ethixは、議決権助言世界大手ISS傘下のESGアドバイザリー企業で、本社はスウェーデン・ストックホルム。同社は、企業の製品・サービスがGPFGの投資ガイドラインに沿うか否かのスクリーニングを行う。GPFGの倫理委員会は、ISS-Ethixから四半期毎に報告を受ける。
ノルウェーの公的年金基金は、GPFGとGPFNの2つがある。GPFG(Government Pension Fund Global)は、ノルウェーの主要産業である原油収入を運用する基金で、運用資金は将来の年金給付に使われる。基金管理機関はノルウェー銀行(ノルウェーの中央銀行)。運用アセットクラスは、海外の上場株、上場債券、不動産を対象とし、ノルウェー国内には投資しない。一方GPFN(Government Pension Fund Norway)は、一般的な年金基金で運用資産は約2.5兆円。基金管理機関は国民保険制度基金(Folketrygdfondet)。運用アセットクラスは、株式60%、債券40%。投資先地域は、国内85%、ノルウェー除く北欧諸国15%。双方とも財務省が管轄している。
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