仏金融大手ナティクシスは12月11日、気候変動対応の新たなコミットメントを発表した。銀行部門は、オイルサンド関連や北極海石油採掘事業への投融資を停止。保険部門は、今後の生命保険販売時に、ユニット・リンク保険商品(運用実績により保険金や解約返戻金の額が増減する変動保険)のラインナップに、ESG投資で運用する商品を加える。保険部門はすでに2年前に、石炭関連企業へは投資しないことを決めている。
オイルサンド関連への投融資停止は全世界が対象となる。まず、オイルサンド由来の原油への投融資を止める。次に、オイルサンド原油の採掘、石油精製、輸送、貯蔵のいずれかに関連するプロジェクトへの投融資も止める。さらに、オイルサンドからの原油採掘が売上の多くを占める企業への投融資も止める。北極海での石油採掘事業にも投融資しない。
ナティクシスはまた、全社の気候変動関連金融リスクを適切に管理するため、新たな仕組み「グリーン・インセンティブ・内部メカニズム」を2018年に開始する。金融リスクとして認識されている規制リスクや物理的リスクがもたらすインパクトを研究し、内部メカニズムを構築。それを同社の全世界の法人・投資銀行部門、専門金融サービス部門の双方に適用していく。リスク管理のあり方については、他の金融機関との協働も目指す。
ナティクシスは、フランス保険協会が12月7日発表した新イニシアチブへの参画も同時に表明した。
【参考】【フランス】フランス保険協会、気候変動対応で新イニシアチブ発足。石炭火力ダイベストメント等(2017年12月14日)
【参照ページ】Natixis deepens its commitment to the climate and the environment
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