金融インデックス開発世界大手FTSE Russellは11月29日、新たなESGインデックス「FTSE Global Climate Indexシリーズ」と「FTSE ESG Indexシリーズ」を発表した。前者は気候変動、後者は幅広くESG全体を考慮する。
FTSE Global Climate Indexシリーズは、「FTSE All-World ex CW Climate Indexes」「FTSE All-World ex CW ex UN Controversies Climate Index」「Russell 1000 Climate Index」の3種類ある。
FTSE All-World ex CW Climate Indexes
FTSE All-World ex CW Climate Indexesのユニバースは、先進国と発展途上国双方を対象とする株式インデックス「FTSE All-World」。銘柄選定は2段階あり、まず、問題性のある兵器(Controversial weapon、CW)と定義される対人地雷、クラスター爆弾、化学・生物兵器に関連する銘柄を除外する。次に、保有化石燃料埋蔵量、事業活動からの二酸化炭素排出量、環境商品・サービス売上の3つの観点から、気候変動対応に優れた銘柄のウエイトを大きくする。3つの観点それぞれには細かい計算式が決められており、FTSEが外部から購入したデータを用い、デジタルにウエイトを算出する。
FTSE All-World ex CW ex UN Controversies Climate Index
FTSE All-World ex CW ex UN Controversies Climate Indexのユニバースは、同じく「FTSE All-World」。銘柄選定もFTSE All-World ex CW Climate Indexesと基本的には同じだが、さらに国連グローバル・コンパクト(UNGC)の原則に潜在的に違反している銘柄も除外される。見られる観点は、人権、労働、環境、腐敗の4つ。FTSE、違反の疑いを、メディア、NGO、企業報告、政府当局資料等をもとに判断する。
Russell 1000 Climate Index
Russell 1000 Climate Indexのユニバースは、米国大型株1000銘柄で構成させる「ラッセル1000」。上記2つと異なり銘柄除外条件はないが、同じく保有化石燃料埋蔵量、事業活動からの二酸化炭素排出量、環境商品・サービス売上の3つの観点から気候変動対応に優れた銘柄のウエイトを大きくする。
FTSE ESG Indexシリーズは、「FTSE Developed ESG Index」「FTSE Emerging ESG Index」「Russell 1000 ESG Index」「FTSE All-Share ESG Index」の4種類ある。同シリーズは全て、業種ウエイトの中立性を保ちつつ(ユニバースの業種割合を維持する)、業種内ではFTSE4GoodのESGスコアが高い銘柄のウエイトを大きくする。
FTSE Developed ESG Index
ユニバースが、先進国市場のみを対象とした株式インデックス「FTSE Developed Index」。
FTSE Emerging ESG Index
ユニバースが、新興国市場のみを対象とした株式インデックス「FTSE Emerging Index」。
Russell 1000 ESG Index
ユニバースが、米国大型株1000銘柄で構成させる「ラッセル1000」。
FTSE All-Share ESG Index
ユニバースが、英国大型株約500銘柄で構成させる「FTSE All-Share Index」。
【参考サイト】FTSE Russell launches two new index series to support ESG integration into passive investment
【インデックス】FTSE Global Climate Index Series
【インデックス】FTSE ESG Index Series
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