経済協力開発機構(OECD)のオランダ相談窓口(NCP)であるオランダ外務省は11月14日、国際NGOのオランダ支部、オックスファム・オランダ、グリーンピース・オランダ、バンクトラック、Friends of the Earth(FoE)の4団体が、オランダ金融大手INGのグループをパリ協定での国際合意に十分にコミットしていないと訴えていた問題で、案件を正式に受理すると発表した。パリ協定へのコミット違反がNCPで争われるのは世界初。オランダ外務省の判断に注目が集まっている。
NCPとは、OECD多国籍企業行動指針(OECDガイドライン)の下、「行動指針」の普及、「行動指針」に関する照会処理、問題解決支援のため、加盟国政府に設置が義務付けられている相談窓口。司法機関ではないが、問題を解決することが求められている。原告のNGO側は、INGグループは自社の二酸化炭素排出量は報告しているものの、投融資先の企業やプロジェクトの二酸化炭素排出量を開示していないや将来削減目標を設定しないことが不十分だと主張。OCED多国籍企業行動指針は、環境や顧客関心事項の情報開示を求めており、INGグループの対応はこれに違反するとして今年5月8日オランダNCPに訴えた。
NGO側はINGグループに対し、OECD多国籍企業行動指針を完全に遵守し、2018年までに投融資からの二酸化炭素排出量と削減目標を開示することを要求している。
【参照ページ】Publication Dutch NCP initial assessment filed by 4 NGOs, vs. ING bank
【参照ページ】ING bank violation of OECD Guidelines on climate change
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