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【国際】S&P、既発行グリーンボンド282件を同社基準で自主的再評価。65%が最高位取れず

 信用格付世界大手S&Pグローバル・レーティングは11月8日、すでに発行されたグリーンボンド282件について、同社のグリーンボンド評価「Green Evaluation」に照合させた場合の格付を公表した。それによると、気候債券イニシアチブ(CBI)基準に適合するグリーンボンドのうち、63%は、「Green Evaluation」の下では最高位の「E1」ではなく2番目の「E2」に留まったと発表した。S&Pグローバル・レーティングは今年4月26日に、あらゆる有価証券の発行体が実施するプロジェクトやイニシアチブの環境インパクトを評価するサービス「Green Evaluation」の提供を開始している。

【参考】【国際】S&Pグローバル・レーティング、環境インパクト評価サービスを開始(2017年5月15日)

 S&Pグローバル・レーティングの「Green Evaluation」は、「透明性」「ガバナンス」「適応または緩和」の3項目で実施される。これまでに20件の評価依頼があり、すでに12件については評価結果が公表されている。12件の平均スコアは100店満点で84点。格付では75点以上がE1、50点以上がE2、25点以上がE3、それ未満がE4と格付されるが、11件はE1、1件のみE2だった。

 同時にS&Pグローバル・レーティングは、2012年1月から2017年7月までに世界中で発行されたグリーンボンド282件についても、公開情報を基に自主的に「Green Evaluation」を実施。その結果、E1評価は35%、E2は63%、E3は2%だった。

 また、グリーンボンドの主眼となる「気候変動緩和」の項目だけに絞った評価結果では、80点以上が48%、60点から80点が46%、40点から60点が5%と、80点以上が半数に留まっているとした。平均は78点だった。

 282件に使途分類では、47%が再生可能エネルギー、22%がグリーンビルディング、15%が水と廃水、9%が運輸、8%が省エネだった。再生可能エネルギーの内訳では風力が24%と過半数以上。太陽光が8%、水力7%、バイオマスと地熱が2%前後。

【レポート】How Do Labeled Green Bonds Measure Up?

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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