国際NGO世界自然保護基金(WWF)の日本支部、WWFジャパンは10月31日、日本の金融・保険業65社を対象とした「温暖化対策ランキング」を発表した。そのうち35社は、2016年に環境報告書等を発行しておらず、実際には30社のみが対象となった。ランキングでは、目標及び実績に関する11項目と、情報開示に関する10項目の全21項目で評価を実施。また、WWFジャパンが重要指標と認める「長期ビジョン」「削減量の単位」「省エネルギー目標」「再生可能エネルギー目標」「目標の難易度」「ライフサイクル全体での排出量把握・開示」「第三者評価」の7つについては、優良企業には追加加点がなされた。
(出所)WWFジャパン
上位ランク企業は、1位東京海上ホールディングス、2位MS&ADインシュアランスグループホールディングス、3位SOMPOホールディングス、4位野村ホールディングス。全体的に銀行はスコアが低かった。東京海上ホールディングスは、重要7指標のうち、「長期ビジョン」、「削減量の単位」、「目標の難易度」、「ライフサイクル全体での排出量把握・開示」、「第三者評価」の5指標で満点を獲得した。野村ホールディングスは、30社中で唯一、再生可能エネルギーに関する定量的な目標を掲げた点が評価された。
日本の金融・保険業の傾向として、他業種に比べ、二酸化炭素排出量の第三者保証を取得している企業の割合が30%と高かった。一方、対象企業の過半数が環境情報を開示する報告書を出していない点は他業種に劣り、格差の激しい業種だということもわかった。
【参照ページ】気候変動対策No.1の金融・保険業関連企業は?「企業の温暖化対策ランキング」第5弾
【レポート】企業の温暖化対策ランキング~ 実効性を重視した取り組み評価 ~
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