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【国際】ESG投資推進ShareAction、シェルとBPに対し低炭素社会移行に向けた具体的変化を要請

 英ESG投資推進NGOのShareactionは10月26日、石油世界大手英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルと英BPに対し、低炭素社会への移行への対応が不十分であり、株主資本をリスクにさらしているとするレポートを発表した。同レポートは、機関投資家コミュニティに広く配布され、ShareActionは投資家に両社の取締役や幹部への働きかけを強めるよう要請した。

 同レポートが、ロイヤル・ダッチ・シェルとBPに求める具体的なアクションは、

  • 埋蔵分も含めた資源資産が、想定より早いペースの低炭素社会への移行にどれだけ対応し得るかの詳細な分析を実施、発表
  • 規模だけを追求するKPIとそれに連動する役員報酬制度を低減または廃止し、不確実な事業環境における経営を長期投資家の意向と整合させる株式当たり(Per share)指標を導入
  • 低炭素社会への移行対応策として、顧客も含めた全ての事業サイクルからの二酸化炭素排出量を減らす計画を策定
  • 気候変動に関する世界中の異なる法制度整備に対する見解と、気候変動やエネルギー政策分野で関わっているロビー活動機関を開示

 ShareActionは2015年、米国、英国、スウェーデン、オーストラリア、カナダの年金基金や他の投資家、CCLA、Sarasin and Partners、Folksamなどの運用会社とともに、石油メジャーに対し低炭素社会への移行に関わるリスク対応と報告を求める株主提案を発議。ロイヤル・ダッチ・シェルとBPの双方で98%以上の賛成を獲得し可決された。しかし、その後2年経っても、両社の対応は慎重かつ曖昧で、ビジネスモデルは低炭素社会への移行という環境変化に非常に脆弱だという。再生可能エネルギーのコストは下がり、各国は化石燃料がもたらす健康や環境へのインパクトにますます敏感になっている。これら変化に対応できなければ、とりわけ両社に多額の投資をしている英国年金基金は大きなリスクにさらされていると語気を強めている。

 ShareActionによると、ロイヤル・ダッチ・シェルとBPは、パリ協定に賛同する宣言を行う一方、BPの低炭素関連投資は設備投資全体の1.3%にとどまっている。ロイヤル・ダッチ・シェルについても、2020年までに年間設備投資の3%を低炭素分野に回すという目標を掲げており、そのペースは遅い。パリ協定の2℃目標達成のためには、2021年にも世界全体の石油需要を減らす「ピークオイル・デマンド」を迎える必要があるとも言われており、ShareActionは両社に対して明確な方針を求めた。

 ShareActionは、2016年からは、他の石油世界大手である米エクソンモービルと米シェブロンに対しても同様の株主提案を発議。今後も石油メジャーに対する投資家アクションを促していく。

 ShareActionは、1990年代に英国大学退職年金基金(USS)にESG投資を呼びかけるキャンペーンとして生まれ、2005年にNGO組織として法人化。国際NGOの世界自然保護基金(WWF)、オックスファム、グリーンピース、フレンズ・オブ・アース(FoE)等が参加している。ShareActionの呼びかけには、欧米やオーストラリアの年金基金や主要運用会社も応じることが近年非常に多く、集団的エンゲージメントの旗を振る世界有数のイニシアチブになっている。

【参照ページ】Shareholders’ capital at risk as BP and Shell drag feet on binding shareholder resolutions
【レポート】Two Years After ‘Aiming for A’: Where Are We Now? – Royal Dutch Shell Plc
【レポート】Two Years After ‘Aiming for A’: Where Are We Now? – BP Plc

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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