英保険大手ロイズは、オランダ太陽光発電Autarcoに対し、太陽光発電からの収益を保証する保険サービスを提供する。これによりAutracoは、法人、個人双方の顧客に対し、発電量を保証する太陽光発電サービスを提供していく。太陽光発電に対する保険サービスは、従来は災害による太陽光発電パネルの損害を補償するものが一般的。不足発電量を補償する保険は非常にユニークで、Autarcoによると発電量を保証する太陽光発電サービスは世界初。
Autarcoは2011年にオランダで創業。太陽光発電パネルや関連部品の設計・製造、管理ソフトウェアの設計、発電モニタリングを一括して自社で行っている非常に珍しい太陽光発電ビジネスを展開している。同社のソフトウェアには、設備容量や設置環境を基に発電量を予測できる自社開発のアルゴリズムが搭載されている。また機器の状況も全て同社のデータベースに送られ、管理ができるようになっている。太陽光発電パネルを設置するエンドユーザーに対し
信頼性の高い管理体制を提供できることが同社の強み。
この徹底した管理体制に、今回ロイズの保証が追加されることになる。この保険は、Autarcoが設備容量や設置環境を基に事前に設定する発電量が達成されない場合に、ロイズが不足分の発電量を補償するというもの。エンドユーザーは、Autarcoが設立する独立の基金を通してkWh当たりの補償金額を同社に請求することができる。ロイズは、Autarcoが装置設計からメンテナンスまでを一括して提供していることを高く評価。技術面での厳密な審査を行った結果、保険提供が可能だと判断した。
Autarcoは、太陽光発電に関するリスクが、パネル製造企業から機器の設置業者に、さらにエンドユーザーに移転することによって、業界の成長が妨げられてきたと述べている。しかし、今回適用される保険により、エンドユーザーは、実際の発電量とそれによる投資リターンを危惧することから解放される。関係者は、今後太陽光発電市場はますます伸びていくと予測している。
【参照ページ】Solar firm backs its guarantee of quality with Lloyd's of London
【機関サイト】An insured performance guarantee for rooftop solar
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