イオンは10月16日、売上金額当たりの食品廃棄物を2025年までに2015年比で半減させること、および発生した食品廃棄物を資源としていかすため「食品資源循環モデル」を2020年までに全国10ヶ所、1,000店舗以上で構築する目標を発表した。食品廃棄物を堆肥化しイオン直営農場で活用するイオン完結型「クローズド・リサイクル・ループ」等を導入していく。
食品廃棄物は、飢餓や資源の非効率利用の問題として世界的に注目されている。日本国内でも、食料自給率が40%を切る中、年間2,775万tの食糧が廃棄されている。食品廃棄物の出所は、一般家庭が約30%。残り70%となる1,953tは、食品メーカー、小売企業、外食企業等企業によるもので、そのうち339万tは可食できるのに廃棄されている「食品ロス」。食品廃棄物全体では、食品メーカーが企業廃棄全体の83%を占めているが、リサイクル率も高く2015年実績では95%がリサイクルされている。一方、小売は企業廃棄全体の6%程度だが、リサイクル率は47%と低い。
イオンの食品廃棄物は、原単位では年々減少しており、2016年実績は売上100万円当たり34.3kg。これを2020年までに25%削減の26.7kgに、2025年までに半減の17.8kgに減らす。そのため、エリア別推進組織の設置、計量器等による「廃棄物の見える化」、資源循環モデル構築を柱に据える。廃棄物削減への寄与で期待される「賞味期限年月表示」も、プライベート加工商品で賞味期限1年以上の商品を今後2年以内に、プライベート加工商品のはちみつ、クリームシチュー、鶏五目釜飯の素は2018年4月を目処に導入する。
【参照ページ】食品廃棄物削減に向けた目標を策定
【参照ページ】我が国の食品ロス・食品廃棄物等の利用状況等(平成26年度推計)の公表について
【参照ページ】食品廃棄物等の年間発生量及び食品循環資源の再生利用等実施率について
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