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【国際】飲料業界環境団体BIER、水源流域保護ガイダンスを発表。工場運営に周辺インパクトを考慮

 飲料業界の国際的な環境サステナビリティ向上業界団体BIER(Beverage Industry Environmental Roundtable)は10月12日、飲料工場運営での水源流域保護を適格に実行するためのプロセスガイダンス「Performance in Watershed Context」を発表した。水資源については、水消費効率や水質汚染への取り組みが先行していたが、流域そのものの保護は企業の関心が薄かった分野。世界の水リスクに対する認識が高まる中、飲料世界大手が率先して、流域保護を実現する事業投資のあるべき姿を考え始めた。

 ガイダンス作成に加わったのは、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)、ハイネケン(オランダ)、カールスバーグ(デンマーク)、ミラークアーズ(米)、モルソン・クアーズ(米)、ディアジオ(英)、バカルディ(キューバ)、ビームサントリー(米)、ブラウンフォーマン(米)、コンステレーション・ブランズ(米)、ニュー・ベルギー・ブリューイング(ベルギー)、ジャクソン・ファミリー・ワインズ(米)、ペルノ・リカール(フランス)、オーシャンスプレー(米)、ダノンウォーターズ(フランス)、コカ・コーラ・カンパニー(米)、ペプシコ(米)、フェッツァー・ヴィンヤーズ(米)、米飲料業協会(ABA)の19社。作成には、国際環境NGOの米ザ・ネイチャー・コンサーバンシー(TNC)、世界資源研究所(WRI)、Ceresがテクニカルアドバイザーとして加わった。BIERに日本企業は参加していない。

 BIERは、今回、流域に焦点を当てた理由について、「これまで水消費量については意識してきたが、水消費が流域周辺地域にもたらすインパクトについては意識していなかった」と説明。飲料工場の立地に当たり、水資源量や希少性等の「物理的要素」、法規制などの「規制要素」、需給バランスや地域社会関係等の「社会・レピュテーション要素」の3つを考慮すべきと唱えた。また流域へのインパクトと流域への依存度の2つの視点を事前評価に加えるべきだとした。

 BIERは今後のステップとして、水関連データの収集も取り組んでいく。まず、参加企業が保有する水関連データを共有し、本来必要となるデータレベルとのギャップを分析する。次に2018年第1四半期には、そのギャップを埋めるため、環境NGOと協力し、収集していく。そして、2018年を通じて、地域社会やステークホルダーとのコミュニケーションを通じて意思決定を行っていく(Context-based decision making)の手法を探り、今後の水関連投資を行っていく。

【参照ページ】BIER Releases Latest Practical Watershed Context Tool: Performance in Watershed Context Insights Paper
【ガイダンス】Performance in Watershed Context

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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