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【国際】IIRC、統合報告フレームワークに関するフィードバック内容を公表。今後のアクションも提示

 統合報告フレームワーク策定NGOの国際統合報告評議会(IIRC)は10月12日、国際統合報告フレームワークの参照状況に関する初めての報告書「International<IR>Framework Implementation Feedback」を発表した。同フレームワークは2013年に誕生して以来、すでに62ヶ国1,500社以上が採用している。IIRCは今年3月から4月まで、幅広いフィードバックを収集するための調査を実施していた。

【参考】【国際】IIRC、統合報告の実施状況についての国際調査を開始。オンライン上で回答可能(2017年3月15日)

 Eメールやオンラインフォームから寄せられた総フィードバック件数は77。加えてフォーカス・グループを通じたフィードバック収集も19回開催された。フィードバックの地域別内訳は、欧州38%、アジア21%、北南米10%、オセアニア10%、アフリカ9%。また業種別内訳は、コンサルタント・保証機関が29%と最も多く、次に報告企業24%、業界団体17%、規制当局・証券取引所10%の順だった。

 フィードバックからは、国際統合報告フレームワークの特徴でもある「広範な資本」の概念について理解が不足していること、とりわけ知的資本、人的資本、社会資本、関係資本の測定方法で混乱を生んでいることが浮き彫りとなった。同じく同フレームワークの特徴である「統合思考」についても、IIRCがより明確な解釈を示し、市場の理解を改善していく必要があることがわかった。求められている「簡潔さ」の定義も明確にする必要が出てきた。

 IIRCは、これらフィードバックを受け、今後のアクションを設定した。知的資本、人的資本、社会資本、関係資本の測定に活用できる手法の特定を進め、発表していく。また統合思考や財務・非財務情報の関連性については、どの情報のコネクティビティが意思決定を改善するかに関する研究を開始する。その他、フレームワークに併せて整備されている各ガイダンスの内容を見直し、ウェブサイトのFAQコーナーを拡充し、フレームワークの活用方法や解釈を明確にしていく。優良事例集も充実させる。

【参照ページ】Clarify, Simplify, Amplify: Global consultation results on the progress towards integrated reporting
【報告書】International<IR>Framework Implementation Feedback

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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