EICC(Electronic Industry Citizenship Coalition)は10月17日、法人名を「RBA(Responsible Business Alliance:責任ある企業同盟)」に変更したと発表した。さらに、EICCが発足した紛争鉱物フリー推進イニシアチブCFSI(Conflict-Free Sourcing Initiative)も、「RMI(責任ある鉱物イニシアチブ)」に改称される予定。
EICCは、HPやIBM、デルなどの電子機器大手が、電子業界のサプライチェーンにおける社会的・環境・倫理的課題に対し、業界全体で規範を作成することを目的に2004年に設立したNGO。当初は、EICCは、自身が制定した「Electronics Industry Code of Conduct(電子業界行動規範)」の略だったが、活動が拡大するに伴い、「Electronic Industry Citizenship Coalition」に改称。以降、EICCの行動規範は「EICC行動規範」と呼ばれている。しかし今回の法人名変更に伴い「RBA行動規範」に呼称が変わる。
EICCは、2016年に参加企業資格を拡大し、電子機器メーカーだけでなく、電子機器の納入先となる自動車、玩具、飛行機、IoTテクノロジー企業も参加できるようにした。背景には、部品納入先とともにアクションを起こすことで、業界全体のサステナビリティを改善していく狙いがあった。さらに今年6月には、強制労働との訣別を目指す「Responsible Labor Initiative(責任ある労働イニシアチブ)」を立ち上げ、幅広い関連業界からの参加募集を開始。EICCの法人名の「電子業界」が状況に合わなくなってきていた。RBA(Responsible Business Alliance )の加盟機関は現在世界約110社。さらに、電子機器メーカー、電子機器部品を重要部品とする取引先メーカー、電子機器の原材料メーカーに対して新規募集も呼びかけている。
【参考】【国際】EICC、強制労働撲滅のための「責任ある労働イニシアチブ」設立。幅広い業界に加盟呼びかけ(2017年7月11日)
CFSIがRMIに改称することについては、「対象領域を、アフリカ大湖沼地域からのスズ、タンタル、タングステン、金(3TG)における紛争や安全保障を超えて拡大する」ためと説明。今後は世界中の幅広い鉱物について責任ある企業行動を推進していく。
RBAは、EICCが展開してきた「責任ある鉱物イニシアチブ(RMI)」「責任ある原材料イニシアチブ(RRMI)」「責任ある労働イニシアチブ(RLI)」「責任ある工場イニシアチブ(RFI)」のいずれの活動も変わらず継続して実施していく。
【機関サイト】RBA
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