金融世界大手仏BNPパリバの運用子会社BNPパリバ・アセットマネジメントは10月4日、ルクセンブルク籍グリーンボンド投資ファンド「Parvest Green Bond」を新たに設定すると発表した。運用資産規模は1億ユーロ(約132億円)。投資対象銘柄は、同社で独自分析に選定する。グリーンボンド投資ファンドを立ち上げることで、顧客に対するESG投資メニューを拡充する。
グリーンボンド市場は世界的に急速に発展しており、今年6月にもフランス政府が86億ユーロ規模のグリーンボンド型国債を発行した。目下、世界全体では約100兆米ドルの債券が発行されているが、環境対応を進める上でグリーンボンドの役割が大きくクローズアップされている。BNPパリバ・アセットマネジメントは、2030年までのに累計4兆米ドルの気候変動対応資金が必要となると見積もっている。同社は2002年から約300億ユーロをESG投資戦略のもとで運用しており、グリーンボンドの投資額も5億ユーロを超える。
同ファンドは、世界のグリーンボンド約150銘柄、評価総額約1,150億米ドル(約13兆円)を投資ユニバースとし、同社のサステナビリティリサーチチームの支援を得ながら、債券投資チームが投資銘柄を選定する。投資に先立って、発行体企業とのエンゲージメントを行い各グリーンボンドが適切に発行されているかを確認し、また償還期間を通じて適切に管理されているかのモニタリングも行う。運用資産のうち83.5%以上をグリーンボンドで運用する。通貨はユーロ建て。他の通貨建てグリーンボンドに対しては外国為替ヘッジを用いる。投資家需要に応じて複数シェアクラスが設定されている。法的には、「Parvest Green Bond」は、ルクセンブルク籍ファンド「Parvest UCITS SICAV」のサブファンドの位置づけ。同ファンドは現在、フランス、英国、ルクセンブルク、ドイツ、オーストリアで販売登録されている。
同ファンドの運用ベンチマークは「Bloomberg Barclays MSCI Global Green Bond Index(Euro Hedged)」。このインデックスを構成しているグリーンボンドには、政府発行債券、国際機関発行債券(世界銀行、欧州投資銀行など)、社債(アップル、EDF、トヨタなど)、金融機関債(中国銀行、ソシエテ・ジェネラルなど)など幅広い銘柄が組み込まれている。発行通貨も、米ドル建て、ユーロ建て、円建て等主要国通貨をカバーしている。
【参照ページ】BNP Paribas Asset Management announces launch of Parvest Green Bond
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