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【サウジアラビア】太陽光発電プロジェクト入札、1kWh当たり2セントを下回る企業が登場

 サウジアラビア・エネルギー工業鉱物資源省(MEIM)の再生可能エネルギープロジェクト開発オフィス(REPDO)は10月3日、サウジアラビア北部サカーカに建設予定の300MW太陽光発電所の入札式を行った。今回のプロジェクトは、同国の国家再生可能エネルギープログラム(NREP)の第1号案件。入札では今年4月17日に募集要項が発表され27件の応募があった。その中から8件が入札資格認定を受け、今回8件の入札結果が発表された。

入札コンソーシアム完了予定日設備容量(MW)均等化発電原価
(米セント/kWh)
マスダール(アブダビ)2019/6/73001.78567
Acwa Power(サウジアラビア)2019/3/313002.342
丸紅(日本)2019/4/143102.66
エンジー(フランス)2019/7/123812.77
日揮(日本)2019/4/303552.784
三井物産(日本)不明3002.856
トタル(フランス)2019/5/23002.859
コブラ(スペイン)2019/4/303003.366

 8件の入札のうち、マスダールは1kwh当たり2セントを下回る金額で入札。それ以外も2セント台が6件と大勢を占め、太陽光発電の価格が世界的に大きく下がってきていることが伺える。2セントを下回る太陽光発電が可能な背景には、土地価格が非常に低いこと、政府への登録免許税等も低いこと、プロジェクト融資での金利コストも低いこと、設備輸入時のタリスエスカレーション効果などが挙げられる。日本での太陽光発電の均等化発電原価(LCOE)は約24円と言われており、大きな差がある。また、今回の入札では日本勢が3件と多いことにも注目が集まる。

 今後REPDOが入札内容を精査し、最終選考候補を11月28日に発表する。最終受注者は2018年1月27日発表される予定。受注者は25年間のPPA(電力国入契約)をサウジアラビアの大手企業グループ・アブドゥル・ラティフ・ジャミールとの間で結ぶ。

 再生可能エネルギープロジェクト開発オフィスは、サウジアラビアの長期国家戦略「ビジョン2030」に向け、国家再生可能エネルギープログラム(NREP)を推進し、2020年までに再生可能エネルギー発電所3.45GWの建設を進め、さらに2023年までに9.5GWに拡大する。2030年には、電源構成を天然ガス70%、再生可能エネルギー30%にし、現状の石油依存から脱却する計画。今年8月には、第2号案件の風力発電所400MWでも、25社に対し入札を募った。こちらの入札は2018年1月に締め切られる予定。

【参照ページ】Saudi Arabia Opens Bids for First Utility-Scale 300MW Solar PV Project

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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