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【アメリカ】トヨタ・モーター・ノース・アメリカ、テキサス州の新社屋がLEEDプラチナ取得

 トヨタ自動車の北米全体の渉外・広報・調査活動統括会社、トヨタ・モーター・ノース・アメリカ(TMA)は9月22日、テキサス州ダラス北部のプレイノに建設された新本社社屋が米国グリーンビルディング協会(USGBC)の建築物環境性能評価制度「LEED」から、最高位の「プラチナ」認証を取得したことを発表した。

 トヨタ自動車は2014年4月、北米の製造、販売、金融等の本社機能をテキサス州ダラス北部のプレイノに移転・一元化すると発表。同社の北米統括会社3社であるトヨタ・モーター・ノース・アメリカ(TMA)、生産統括会社のトヨタ・モーター・エンジニアリング・アンド・マニファクチャリング・ノース・アメリカ(TEMA)、販売統括会社の米国トヨタ自動車販売(TMS)と、金融部門のトヨタ・モーター・クレジット(TMCC)で勤務する従業員約3,300人を集約する巨大キャンパスの建設に踏み切った。新社屋は2017年7月7日に完成式典を開催した。

 LEEDとは、世界で最も広く使用されている任意の第三者評価・認証システムで、エネルギー効率や環境面、人々の健康、安全な材料の選択などに配慮した建造物やエリア開発に認証が与えられる。評価・認証にあたっては企画・設計から施工、運営・メンテナンスにいたるまでの幅広い項目が評価され、評価の総合点によってプラチナ、ゴールド、シルバー、認定という4段階の認証を受けることができる。今回の認証取得により、同社屋はテキサス州最大のプラチナ認証取得商用不動産となった。

 同社屋では、テキサス州の電力会社以外で最大となる太陽光発電パネルが屋上に設置されており、規模は8.79MW。設計・建設では米再生可能エネルギー大手サンパワーが担った。これにより、新社屋の日常業務に必要となる電力の33%を賄うことができ、二酸化炭素排出量も年間で7,198t削減できる。また雨水を再利用するための雨水回収システムも導入。151万リットルの雨水を貯水でき、最大3ヶ月の灌漑用給水が可能となっている。これにより年間約4,200万リットルの飲料水が節約できる。また余剰な排水はトイレ等で使用される水循環も確立されている。

 さらに、新社屋の建造で生じた廃棄物は、テキサス州北部の廃棄物処理センターで分別され、99%以上がリサイクルされた。また、敷地内には約1,300本の植林がなされ、元々生えていた大木80本以上も保存、移植された。北東部に位置していた湿地帯もそのまま保存されている。自然の生態系を維持する試みがなされたことで干魃影響も受けにくくなっており、ハチなど送粉者の棲息地も確保するなど生物多様性にも配慮がなされた。今後も化学肥料や人工灌漑設備、過渡な草刈りなどは行わず、自然景観に配慮した敷地管理も行っていく。

 同社のプラチナ認証取得は、トヨタ自動車が2015年に発表した「2050年トヨタ環境チャレンジ」の一環。同チャレンジでは、2050年までに環境負荷をネット・ゼロにすることを掲げている。

【参照ページ】Toyota Takes the LEED in Texas

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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