サステナビリティ分野の国際アドボカシーNGOのCeresは9月12日、食品世界大手企業に水資源の効率的利用を呼びかけるレポート「Feeding Ourselves Thirsty: Tracking Food Company Progress Toward a Water-Smart Future」を発表し、米国企業を中心に世界大手42社の水資源利用に関するランキングを発表した。食品業界は世界全体で5兆米ドル規模。気候変動の影響により、世界の水資源の希少性はますます高まり、食品業界の事業リスクが高まっている。
今回ランク付けされた企業は、「加工食品」「飲料」「農作物」「肉類」の4業界に分けられ、水資源の依存度や、水の安全性、工程での使用効率等、水資源リスク管理の状況を分析した。Ceresは2015年にも同様のランキングを発表しており、前回に比べ平均で10%程度改善が見られた。
対象となった企業は、加工食品では、ネスレ、ユニリーバ、ペプシコ、ゼネラル・ミルズ、ダノン、ケロッグ、キャンベルスープ、マース、モンデリーズ・インターナショナル、ハーシー、クラフト・ハインツ等21社。飲料では、コカ・コーラ、ディアジオ、アンハイザー・ブッシュ・インベブ、ドクターペッパー・スナップル・グループ等8社。農作物は、オーラム・インターナショナル、イングレディオン、カーギル、バンジ等7社。肉類は、スミスフィールド・フーズ、ホーメル・フーズ、JBS、タイソン・フーズ等6社。日本企業は世界市場シェアが低く、含まれていない。
各業界のトップは、加工食品ネスレ、飲料コカ・コーラ、農作物オーラム・インターナショナル、肉類スミスフィールド・フーズ。飲料を除く3業界は、いずれもトップ企業が2位以下を大きく引き離していた。各業界2位は、加工食品ユニリーバ、飲料ディアジオ、農作物イングレディオン、肉類ホーメル・フーズ。
4業界のうち、加工食品と肉類は、前回からの改善度が大きく、加工食品は16%、肉類は20%の%の改善が見られた。但し、42社の平均は31点と非常に低く、業界全体では大きな改善が求められる結果となった。
【参照ページ】New Report Ranks Largest Global Food Companies on Water Risk Management as Climate Change Impacts Accelerate
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