スイスのチューリッヒ保険は8月30日、グリーンボンドの過去累計購入額が20億米ドル(約2,200億円)を突破したと発表した。同社は、グリーンボンド市場が急速に拡大する前段階であった4年前から、グリーンボンドを20億米ドル購入すると宣言。その後、グリーンボンド市場の発展そのものにも貢献しながら、表明していた20億米ドルをついに達成した。
グリーンボンドは、今年8月30日までですでに世界で700億米ドル発行されており、通年では昨年の実績を大きく上回りそうな情勢だ。チューリッヒ生命は、グリーンボンドの世界全体の年間発行額が約100億米ドル程であった2013年秋に、10億米ドルのグリーンボンド購入を宣言。約1年後の2014年秋には、早速宣言の額を倍の20億米ドルに上方修正していた。同社が購入した20億米ドルのグリーンボンドは、7ヶ国75社・機関が発行した120種のグリーンボンドに及ぶ。同社は、今回の発表の中で、グリーンボンドは財務リターンと環境リターンを同時に追求できると高く評価した。
チューリッヒ保険は、今回の目標達成を受け、次の新たな戦略も発表した。今後、TCFDガイドラインが要望する気候変動関連のシナリオ分析の実施と継続的なモニタリング、ESG投資の中で気候変動リスク・機会の要素をさらに強化、プライベートエクイティやインフラ分野で発行されたグリーンボンド購入の推進、気候変動に関する世界的な政策アドボカシーへの参加、気候変動分野での議決権行使やエンゲージメントの強化、の5つを実施していく。
【参照ページ】Zurich’s green bond investment surpasses USD 2 billion – what are they really worth?
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