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【シンガポール】DBS銀行、デジタル分野の従業員育成のため2000万SGドルを投資

 シンガポール銀行大手DBSは8月21日、今後5年間でシンガポール国内の従業員1万人に対するデジタルスキル向上プログラムに2,000万SGドル(約16億円)を投じると発表した。フィンテック等の普及により銀行業務が高度にIT化する中、従業員のスキル開発を進め、競争力を強化する。シンガポールは、政府主導で、社会全体のデジタル化を進める「Smart Nation」構想が展開されており、今回発表のDBSの取組も、シンガポール財務省が進める「スマート金融センター」プロジェクトを後押しするものとなる。

 同プログラムは主に、24時間アクセスできるAIを活用したeラーニング、企業内起業プログラムやハッカソンを通じた経験学習、助成金や奨学金の提供、学習施設の導入から構成される。eラーニングで使用されるのは、Sabaを活用し同社が独自に開発したクラウド型学習管理システム「DBS Horizon」で、最近開発されたものである。学習内容では特にデジタル化による破壊的変革(デジタル・ディスラプション)、デジタル・ビジネスモデル、アジャイル開発理解を重視し、将来の事業変革につなげられる人材育成を目指す。DBS Horizon導入により、社員は個人の状況に合わせたコースの推奨や、社員間のコラボレーション、興味に応じたコミュニティの創設、モバイル端末での学習ができる。

 経験学習では、サバティカル休暇(長期休暇)を取得し、プロトタイプの作成や企業内起業への挑戦も奨励される。そのために、企業内起業を志す従業員には、メンターや資金提供を行うアクセラレーター・プログラムも用意した。同社では、2015年以降、ハッカソンイベントや人間中心デザイン・ワークショップ等を開催し、2,000名以上の従業員が参加している。

 助成金や奨学金分野では、同国リー・シェンロン首相の国家政策「SkillsFuture」が推進するスキル開発と連動させ、2016年に「DBS SkilsFlex」プログラムを開始している。同プログラムでは、同社が提供するコースや、政府が「SkillsFuture Credit Course」で開講している16,000以上のコースを受講するシニア・アソシエート級以下の従業員に対し、スキル開発支援金として500SGドルを支給している。2017年だけですでに1,300人以上の従業員が同プログラムを活用した。さらに、データアナリティクスや、デザイン・シンキング、自動化等の新しい技術の習得のために大学や研究機関に通える奨学金もあり、すでに1,000人以上が活用した。

 学習施設では、DBSアカデミーや、同社従業員向けのイノベーション・ハブ「DBS Asia X」等を拡充し、従業員の研修体制を強化する。DSBアカデミーでは毎年1万以上の研修コースを提供していく。

【参照ページ】DBS to invest SGD20 million over five years to transform employees into digital workforce, in support of Singapore’s aim to be smart financial centre

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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