二酸化炭素排出権等を取引できるオンライン市場のカーボン・トレード・エクスチェンジ(CTX)は8月10日、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の下で運用されているクリーン開発メカニズム(CDM)の認証排出削減量(CER)クレジットの取引プラットフォームが開始したと発表した。CTXは、排出権取引を扱う世界で最初で最大のオンライン取引市場で、起業家のWayne Sharpe氏が2007年にオーストラリア・シドニーで設立した。CTXでCERの取引が開始されたことで、CERの活用が進むことが期待されている。
CTXは、すでにCDMの枠外で認証されている排出削減量(VER)のクレジットの取引が可能となっており、今回それにCERが加わる。それにより、中小企業から大企業まであらゆる取引者が簡単にCERクレジットを取引し、オンライン上でデューデリジェンスを行うことができるようになった。これまでもCERクレジット取引需要はあったものの、不透明な取引に躊躇することが多く、信用の高い取引市場の創設が期待されていた。
CTXは、2017年10月31日まではCTXの取引者登録料を無料にする。また、CER売買取引手数料は2%と低額に設定された。CERクレジットはすでに111ヶ国8,000プロジェクトで18億クレジットが発行されている。
CTXは、2014年に本社をオーストラリア・シドニーから英ロンドンに移転。また、国際的に事業展開をするため、親会社としてGlobal Environmental Markets(GEM)を設立。現在、CTXはGEMの完全子会社となっている。CTXでは、排出権だけでなく、グリーン電力証書も取引されている。
【参照ページ】UNFCCC & CTX ‘Climate Finance’ Link Goes Live! Making Use of UN-Certified Offsets
【参照ページ】UN Climate Convention and CTX Collaborate on Global Climate Neutrality Initiative
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