豪銀行大手コモンウェルス銀行は8月8日、気候変動に関する事業リスクを適切に開示しなかったとして株主から訴訟を起こされた。訴えたのは同社個人株主のGuy AbrahamsとKim Abrahams夫妻で、環境案件を専門とする法律事務所のEnvironmental Justice Australiaが替わって、メルボルンのオーストラリア連邦裁判所に訴状を提出した。気候変動事業リスクの適切なリスク管理には昨今大きな注目が集まっているが、ついにオーストラリアでは訴訟案件になった。
訴状によると、原告は、同行が2016年の年次報告書の中で、気候変動リスクを適切に情報開示しない点を追及しており、さらに来年の報告書で同様に情報開示をしないことを止めされるよう要求している。オーストラリアでは6ヶ月前に、金融規制当局が気候変動が金融システム全体にとっての重大なリスクだと警鐘を鳴らし企業に対し気候変動関連財務リスクの開示を求める声明を出していた。
訴状では訴えの根拠として、豪会社法297条と299条Aを主張している。297条は、年次報告書では企業の金融ポジションと業績を「真正で公正に」表明することを定めている。また299条Aは、年次報告書は企業の金融ポジション、ビジネス戦略、未来展望を人々が十分に評価できる内容を含めなければいけないと定めている。
【訴状】NOTICE OF FILING
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