コンサルティング世界大手アクセンチュアは8月1日、企業の競争力を測る新たな指数「Competitive Agility Index(CAI)」を発表し、自動車・機械業界の優良企業として、独BMW、仏シュナイダーエレクトリック、米ハネウェル、日本のダイキン工業を挙げた。アクセンチュアは、過去の企業業績を示す時価総額や株主総利回り(TSR)ではなく、将来の企業の競争力や成長を示す新たな競争力指数が必要だと判断し、今回のCAIを開発。9業界約300社を分析した。
CAIは、将来のEBITDAを向上させる要素を、「成長力」「利益率」「サステナビリティ・信頼」の3項目と特定。公表データをもとに、3項目で企業を評価し、100点満点で総合スコアを付ける。とりわけ、3項目は相互連関しており、1項目だけ改善するのではなく、2つ以上同時に改善することがEBITDA向上効果が大きいと分析している。Competitive Agility Index分析では、自動車・機械、消費財サービス、小売、ライフサイエンス、通信、電気電子・ハイテク、エネルギー、保険、電力の9業界を分析し、総合スコアが1アップすることで得られる売上とEBITDAの増加額も算出した。
業界ごとの売上増効果が最も高いのは、保険で1スコアアップで約5.5%増となる。次いで、エネルギー(約4.5%)、通信(約3.5%)、自動車・機械(約3%)の順。一方、EBITDA効果が最も大きのは、電気電子・ハイテクで約6%、次いで保険(約5.5%)、消費財サービス(約3%)、小売(約3%)の順。
サンプルとして公表された自動車・機械業界では、世界47社が分析対象となり、総合スコアの業界平均は34.6。上位企業は、BMW(63.8)、シュナイダーエレクトリック(50.8)、ハネウェル(43.3)、ダイキン工業(41.4)だった。例えばダイキン工業は、47社のうち時価総額23位、TSR9位だが、将来の競争力を測るCAIでは4位という結果となった。
【参照ページ】Automotive & Industrial Companies Could Unlock $1 Billion Each in Revenue, According to Accenture
【指数】CAI
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