シンガポールのスタートアップ企業Electrifyは7月13日、電力小売事業者と電力需要者をオンライン上でマッチングするマーケットプレイスサービスを開始した。開始時点で、8社の電力小売事業者が参画。7月末までにさらに7社が加わる予定。現在、シンガポールでは電力小売事業社が25社あり、そのうち16社が営業中。同社は開始直後から好感触を得ており、2年から3年後にには国外の東南アジア諸国でもサービス提供していく予定としている。
同社は、28歳のジュリアス・タンCEO、46歳のマーティン・リム氏COOらが設立。二人ともシンガポール再生可能エネルギー大手Sumseapの出身。
今回発表のウェブサイトでは、電力小売事業社の価格とその他の電力パッケージを比較でき、そのまま電力購入契約までを5分から10分で完結できる。電力小売事業社に対しては、価格戦略に基づき販売価格のレンジを設定できる独自の価格設定ソフトウェア「Fibonacci」を提供している。また、電力需要の多い需要者に対しては、今年の秋頃には入札機能「PowerQuotes RFQ」を搭載する予定。今後は、セット販売を売り込みたい電話会社や交通機関との提携も視野に入れている。Electrifyは、契約成立時にマージンを受け取るとともに、ウェブサイト広告にも課金をしていく。
シンガポールの電力市場は、年々自由化が進んできている。現在は、月間の電力使用量が2MWhを超える企業は、国営シンガポール電力以外の電力小売事業者から自由に電気を購入できる。来年の半ばまでには、20万を超える企業と一般家庭130万人にも電力小売が自由化され、市場の自由化はさらに進む。Electrifyによると、新電力会社に契約を切り替えることでシンガポール電力に比べ20%ほど電気料金が安くなるという。
同社は、シンガポールでのビジネスが軌道に乗り次第、3年後には海外市場にも進出する予定。主なターゲットは、ベトナム、タイ、フィリピン。将来的にはオーストラリアや英国にも進出したいとしている。
【参照ページ】Singapore start-up launches new online platform to compare electricity prices
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