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【アメリカ】UPS、2025年までにガソリン・ディーゼル燃料割合を60%に引き下げる目標発表

 米貨物運送大手UPSは6月27日、同社の2016年サステナビリティ報告書「Corporate Sustainability Report」を発表。今後、代替燃料や最新技術を搭載した自動車の利用、再生可能エネルギーの利用を増やす目標を掲げた。

 UPSは、SBT(科学的根拠に基づく目標設定)イニシアチブで認められれている手法に基づき、2025年までに二酸化炭素排出量を12%削減することを決定した。同社は、SBTイニシアチブには目標認定を申請していないが、同種の手法を用いることで自発的にSBTの方針に沿う目標設定を行った。

 その他、再生可能エネルギー由来の使用電気量を2016年の0.2%から2025年までに25%に引き上げる。また、代替燃料車やEV等次世代自動車の新規購入車割合を2016年の16%から2020年までに25%に引き上げる。陸上輸送用燃料も、ガソリン及びディーゼル以外の燃料割合を、2016年の19.6%から2025年までに40%に引き上げる。

 UPSは現在、代替燃料車やEV等次世代自動車を8,300台稼働させている。これらには、電気自動車(EV)、ハイブリッド車(FV)、蓄圧式ハイブリッド車、CNG車(圧縮天然ガス車)、LNG車(液化天然ガス車)、LPガス車、低燃費車が含まれる。さらに、クリーンディーゼル等二酸化炭素排出量の少ない燃料利用も拡大させている。eコマースの拡大により配達量が増加する中、今後は同社施設内での太陽光発電、施設外での風力発電や天然ガス等のエネルギー利用を増やしていく。

 UPSは2009年以来、代替燃料車やEV等次世代自動車へ約7億5,000万米ドル投資してきた。2016年に使用した代替燃料、低炭素燃料は合計9,700万ガロンで、最近でも8つの自社施設に1,800万米ドルを投じて自社施設内に太陽光発電システムを設置した。UPSは“Rolling Laboratory”というコンセプトのもと、配達地域に最適な集配車両を選んでおり、自動車だけでなく時には自転車も利用する。

 また、UPSは、環境への取組だけでなくコミュニティや従業員への取組目標もサステナビリティ報告書の中で示した。2020年までに従業員による総ボランティア時間を2,000万時間に引揚げ、2020年に1億2,700万米ドルを寄付、UPS財団を通じた人権保護・コミュニティの安全確保のためのプログラム実施を掲げた。

【参考サイト】UPS Commits To More Alternative Vehicles, Fuel And Renewable Power By 2025

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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