ドイツのドブリント連邦交通・デジタルインフラ大臣は6月27日、新たな自動車排気ガストテスト機関を設置する計画を明らかにした。新テスト機関は、自動車業界や関連省庁だけでなく、消費者団体、地方政府、環境団体も参加するものとなる予定。ドイツでは、フォルクスワーゲンの排ガス不正事件を機に、テスト当局と自動車業界との近すぎる関係が批判されていた。
交通・デジタルインフラ省は、フォルクスワーゲンの排ガス不正事件が発覚した後、同社以外の車種も含めた29車種の試験を実施。すでに19車種では試験が完了し、新たに米GMグループの独オペルの車種「ザフィーラ」と、独ダイムラーの車種「スマート・フォーツー」で、二酸化炭素排出量が基準値を超えたことを明らかにした。
新テスト機関は、年間70車種のテストを実施できるよう設計され、テスト内容も研究所データだけに基づくものではなく、現実的な走行シナリオテストなども行う。また、排気ガスや燃料消費データは公開され、自動車購入時に参考にできるようにする。
またドブリント大臣は同日、ディーゼル車の大気汚染を削減するための計画も発表した。まず、同省と連邦環境・自然保護・建設・原子炉安全省、他の関係省庁、自動車業界、州政府で構成する「国家ディーゼル会議(National Diesel Forum)」を設置。初会合を今年8月2日に開く。
ドイツでは、フォルクスワーゲン排ガス不正事件や、その後にミュンヘンやシュトゥットガルトの政府が大気汚染を理由に一部ディーゼル車を禁止にする考えを示したことで、ディーゼル車の販売が落ち込んでいる。
【参照ページ】"Nationales Forum Diesel" soll bundesweite Lösung zur Reduzierung der Schadstoffemissionen bei Diesel-PKW erreichen
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