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【アメリカ】HP、サプライヤーのCO2削減とスキル開発で目標設定。ハイチでのプラスチックゴミも再利用

 電子機器世界大手米HPは6月14日、2016年度のサステナビリティ報告書「Sustainability Report」の中で、サプライチェーンの社会・環境インパクトを改善する新たな目標を発表した。

  • 2025年までに、1次サプライヤーと製品輸送からの二酸化炭素排出量を2015年比で原単位10%削減する
  • 2025年までに、同社のサプライチェーンプログラムへの参加工場数と参加度合いの双方を2015年比で2倍に伸ばす
  • 2025年までに、サプライヤーの工場労働者50万人に対しスキル開発とウェルビーイング向上に取り組む

 HPは、2016年に、世界自然保護基金(WWF)とのパートナーシップを更新し、協働してスコープ1とスコープ2の長期的な二酸化炭素排出量削減目標を設定。またスコープ3の削減にも取り組み始めた。現在は、気候変動に関する国際イニシアチブ「科学的根拠に基づく目標設定(SBT)」にも参加をしている。

 また、今年初めには、サーキュラーエコノミー推進の一環として透明性を高めるため、リサイクル業者の社名と住所を公開。リサイクル実績は、2016年単年で、ハードウェアで約10万t、インクやトナーカートリッジで約1.7万t。今回、今後2025年までに合計で120万tのリサイクルを行う目標を掲げた。

 さらに、HPは6月15日、ハイチで回収されたゴミをリサイクルしたプラスチックを純正インクカートリッジに採用することも発表した。同社は昨年9月にサーキュラーエコノミーを実現するためのリサイクルフローをハイチで確立する取組を発表。現地企業Threadと連携しながら活動を展開してきたが、ついに再利用原材料として純正製品に使用されることが決まった。同社は、「HP Planet Partners」プログラムのもとで、一度利用された素材を純正カートリッジの素材に再利用するという製品循環を構築いている。現在、純正インクカートリッジの80%以上でリサイクル素材の含有割合は45%から70%。インクカートリッジ全体でも10%から33%の割合でリサイクル素材を使用している。リサイクル素材は、使用済みペットボトル37億本が原料となっている。

【参考】【ハイチ】HP、ごみ埋立場で生計を立てる貧困層を支援。リサイクルフロー確立を同時に目指す(2016年10月12日)

【参照ページ】HP Announces Supply Chain Goals to Enhance Environmental and Social Impact
【参照ページ】HP Creates Social and Environmental Impact in Haiti with Launch of Ink Cartridges Made from Recycled Bottles

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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