金融情報世界大手トムソン・ロイターは5月17日、二酸化炭素排出量世界トップ100社の排出量と、排出量を削減し業績を向上させる道筋を示したレポート「Global 100 Greenhouse Gas Performance: New Pathways for Growth and Leadership」を発表した。同レポートは、トムソン・ロイターの他、国際NGOのCDP、サステナビリティ・コンサルティングBSD Consultingが共同で作成。また、ベーカー&マッケンジー法律事務所、会計事務所世界大手KPMG、英金融大手ステート・ストリートの金融サービス子会社ステート・ストリート・グローバル・エクスチェンジが作成に協力した。
二酸化炭素排出量世界トップ100社の特定に関しては、企業が自主的に行ったCDPへの回答をベースとし、CDPに回答がない企業については、トムソン・ロイターが独自に収集したデータを基にしている。データは2015年度のスコープ1、スコープ2、スコープ3の合計。スコープ3については企業の情報開示がない場合は、スコープ1とスコープ2に基づきトムソン・ロイターが推計した。
二酸化炭素排出量世界トップ100社
- コール・インディア(インド)20.1億t
- ガスプロム(ロシア)12.5億t
- エクソンモービル(米国)11.0億t
- 中国石油化工(中国)8.7億t
- ロスネフチ(ロシア)8.4億t
- ペトロチャイナ(中国)7.3億t
- リオ・ティント(英国・オーストラリア)6.6億t
- 神華能源(中国)6.4億t
- ロイヤル・ダッチ・シェル(英国・オランダ)6.4億t
- ペトロブラス(ブラジル)6.3億t
排出量トップ100社入りした日本企業
- トヨタ自動車 3.8億t
- 本田技研工業 2.8億t
- 日立製作所 2.7億t
- JXTGホールディングス 1.6億t
- 日産自動車 1.5億t
- 住友重機械工業 1.4億t
- 東京電力ホールディングス 1.3億t
- ブリヂストン 1.3億t
- ダイキン工業 1.1億t
世界トップ100の上位は、石油ガス採掘企業や石炭採掘企業の世界大手がずらりと並んだ。その後を自動車メーカーや重化学工業メーカー、電力事業者などが追う形。日本企業ではトヨタやホンダなど自動車メーカーが上位にランクインした。鉄鋼業では、アルセロール・ミタルが44位、ポスコ97位。
レポートの中では、二酸化炭素排出量削減の先進企業は情報開示の透明度が高いと分析。とりわけ取組レベルの高い企業は、中でもIPCCガイダンスに基づき毎年1.4%以上の削減を目標としているとした。また、削減に向けたビジネス変革を促すため、各業界ごとの好事例を紹介。さらに、二酸化炭素排出量と財務パファーマンスには相関関係があることも示した。
【参照ページ】Thomson Reuters Launches Latest Greenhouse Gas Emissions Report
【レポート】Global 100 Greenhouse Gas Performance
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