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【国際】金融安定理事会、加盟国が相互に実施したコーポレートガバナンスのレビューを公表

 主要国の金融監督当局が集まる金融安定理事会(FSB)は4月28日、FSB参加国がお互いのコーポレートガバナンスに関するピアレビューを公表した。FSB参加国が、各国の金融機関や上場企業が経済協力開発機構(OECD)が策定したコーポレートガバナンス原則の遵守状況を比較検討することで実効性の検証と改善を図る。

 FSBのピアレビューとは、規制や政策実施の促進、測定を目的としたプログラムで、2010年より定期的に実施されている。内容には、国別レビューとテーマレビューがある。国別レビューは、金融監督当局の規制や政策を各国ごとに検証。テーマレビューは特定のテーマに基づき比較検討をする。今回は上場企業と金融機関のコーポレートガバナンスに関するテーマレビューが実施された。

 ピアレビューは、2008年から2009年に起こった世界金融危機の教訓の一つとしてコーポレートガバナンスの強化が挙げ、枠組と関連規制、金融機関のコーポレートガバナンスの実践の両輪が必要と論じた。また、FSB参加国およびOECD、バーゼル銀行監督委員会、保険監督者国際機構(IAIS)、証券監督者国際機構(IOSCO)等の規制機関に対し、12の提言を行った。内容には、コーポレートガバナンスの枠組の実効性を高めること、ガバナンス体制、議決権行使、株主の合意形成、報酬に関する情報等の公開、取締役の責任の明確化、株主の権利と役割等が含まれている。

 FSBは金融システムと金融の安定化という適切な機能において、実効性のあるコーポレートガバナンスは必須だという立場をとっており、システミックリスクを低減する役割があると考えている。OECDのコーポレートガバナンス原則は、政策立案者が、経済効率と持続可能な金融の安定化の側面から、法的規制の枠組を自己点検し、改善するためのツールとして作成されている。

【参照ページ】FSB publishes thematic peer review on corporate governance
【原則】OECDコーポレートガバナンス原則

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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