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【マレーシア】パーム油大手IOIグループ、持続可能な調達実践の第三者機関監査を実施すると宣言

 マレーシアの巨大財閥IOIグループは4月28日、パーム油生産に関する新たなコミットメントを発表した。IOIグループは森林破壊への関与が指摘されたため、2016年3月、持続可能なパーム油認証団体NGOである「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」より、RSPO認証を停止されていた。その後、IOIグループにこの事案で裁判所に提訴するもすぐ提訴を取り下げ、生産改善に実施する方針を示し、2016年8月に認証利用を再度許可した。しかし、その後も、IOIグループの確実な履行を求めるユニリーバやネスレなど大手メーカーは同社からのパーム油調達停止を継続しており、IOIグループの真の変化に注目が集まっている。

 今回IOIグループの発表は、RSPO認証再許可申請をするために同社が2016年8月に整備した持続可能なパーム油生産方針「Sustainable Palm Oil Policy」とアクションプラン「Sustainability Implementation Plan」の実施状況を報告するとともに、コミットメントとして新たな取組を開始したこと公表する内容となっている。新たなコミットメントでは、NGOや企業らが同社に要望していた第三者機関による実施状況の監査と、森林破壊が発生している懸案地の一つであるケタパン地域の泥炭湿地(ピートランド)で他社の最良の取組を実現していくことが含まれている。

 今回の発表を受け、同社の森林破壊問題を追及してきた国際環境NGOグリーンピースは、同社のコミットメントを高く評価。同社への抗議活動を沈静化させる方針を見せた。

IOIグループが開始した新たな活動

  • ロン・テランカナン地域の農園におけるRSPOルール遵守のため、国際NGOや地域団体との協働を開始
  • フィンランドNGOのFinnwatchに指摘されたマレーシア半島部の農園における労働問題解決に着手。IOIグループが労働者から徴収してきた採用手数料負担金の徴収停止も行う。またサバ州の農園での労働慣行に関する第三者評価機関として米NGOのBSRに依頼
  • ケタパン地域の泥炭湿地でグローバル最高基準の生産活動実現するため、国際イニシアチブ「Palm Oil Innovation Group(POIG)」の基準を採用
  • 同社のパーム調達元に対し、同社のポリシーを遵守させる仕組みを展開
  • パーム油生産が泥炭湿地に与えるインパクト評価を実施し、調達元がもたらす影響を最小化することにコミット
  • 2018年第2四半期に「Sustainable Palm Oil Policy」等の実施状況監査を第三者機関に依頼することを約束

【参照ページ】IOI Corporation marks nine months of progress with additional commitments to strengthen the implementation of its Sustainable Palm Oil Policy
【参照ページ】Major palm oil company promises to protect forests

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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