コーヒーチェーン世界大手米スターバックスは4月11日、同社の中で最も成長の速い中国市場で、該当する従業員の親の重大疾病医療保険を同社が負担するプログラム「Starbucks China Parent Care Program」を6月1日に開始すると発表した。対象となるのは、中国の直営店で勤務するフルタイム従業員の親のうち75歳未満で中国に居住する者。加入する保険は高齢者重大疾病30症状を全てカバーする。対象者は概算で約1万人。今後、対象を直営店だけでなく2年以上同社と契約している加盟店にも拡大する予定。
今回の施策は、同社の福利厚生施策の一環。同社はすでに、2010年から従業員およびその家族に資金援助を提供する「Starbucks Caring Unites Partners(CUP)基金」を導入している。これまでCUP基金に寄せられた資金要望や、従業員とのコミュニケーションを通じて、従業員の70%以上が親の高齢化による健康状態を懸念していることが明らかとなった。そこで、今回、高齢者重大疾病保険を全額企業が負担する判断となった。保険設計では、中国大手の保険会社も協力した。中国では家族との絆が非常に強く、これにより従業員が安心して同社で勤務する環境づくりをする。
現在、スターバックスは、中国国内で2,600店舗で約4万人が勤務している。中国では、公的医療保険制度が十分に整備されているとは言えず、同社はフルターム従業員とパートタイム従業員、及びその配偶者と子供を対象とした医療保険費用をすでに同社が負担している。このような医療保険支援は同社は1988年から米国で実施している。その他、中国では従業員向けに「Starbucks China University」「Starbucks China Talent Exchange Program」や、フルタイムのバリスタやシフト管理者に対する住宅補助、また「Career Coffee Break」という長期休暇制度も用意している。
【参照ページ】Starbucks Redefines Partner Benefits in China
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