欧州電気事業連合会(EURELECTRIC)は4月5日、低炭素社会に実現に向け、再生可能エネルギーへのエネルギー転換を進めていく姿勢を明らかにした。欧州電気事業連合会は、欧州の電力事業者が集う業界団体で、現在約3,500社が加盟している。今回の決定は、3月23日に開催された欧州電気事業連合会理事会で承認された。
理事会で承認された決議では、世界経済の長期的なサステナビリティを確保するには、パリ協定で合意された脱炭素社会の達成が不可欠との見方を提示。実現に向け、欧州電気事業連合会の加盟企業は、2050年までに欧州での電力供給をカーボン・ニュートラル(純二酸化炭素排出量をゼロにすること)にコミットするとともに、電力価格の低下と安定供給を実現することを確保することを謳った。また、熱、冷却、交通機関の分野の電化を進める方向性も定めており、エネルギー源の電化をした上で電力エネルギーのカーボン・ニュートラルを実現するという野心的な内容となっている。
さらに欧州電気事業連合会の声明では、2020年以降、いかなる石炭火力発電所も建設しない意向も表明(但し、ポーランドとギリシアの電力事業者はこの表明には不参加)。2050年までのカーボン・ニュートラル実現に向け投資を積極化することも誓った。
電力市場改革では、二酸化炭素排出権取引市場など市場メカニズム型の制度が最も費用効率が良いとし、低炭素技術開発分野への投資が加速されるようEUの取引市場(EU ETS)と欧州電力市場の双方を改善する必要性を訴えた。
【参照ページ】A Statement by EURELECTRIC
【参照ページ】European electricity sector gears up for the energy transition
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