帝人子会社で炭素繊維大手の東邦テナックスは4月3日、国内の主要製造拠点である三島事業所での自家発電を、石油火力発電からガス火力発電所に切り替えた。従来は重油を燃料としていたが、二酸化炭素排出量を削減するため、今後は排出量が重油より小さいガスを燃料とする。これにより、年間で約5万tの二酸化炭素排出量を削減できるという。これは帝人グループ全体が排出する二酸化炭素排出総量の2%以上に相当する量。
同社の三島事業所では、炭素繊維の原料となるアクリル繊維プリカーサを酸化・焼成し、炭素繊維にするまでを一貫生産。ガス火力発電所で発電した電力は同事業所で使用する他、余剰した場合は現地の静岡ガス子会社の静岡ガス&パワーに売電する。静岡ガス&パワーは、静岡ガスが電力自由化で参入した新電力事業会社で2014年6月に設立。静岡ガスは東邦テナックスからの電力調達により9,000kWを賄う。これは同社の電力供給能力の約3割に当たる。また、ガス火力発電のために用いる天然ガスは静岡ガスが供給する。
帝人グループは、2020年度までの二酸化炭素排出削減目標として、国内外全体で2011年度比で毎年1%以上改善することを掲げている。
【参照ページ】東邦テナックス(株)三島事業所においてガスタービン発電の操業を開始しました!
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