ナイジェリア最大都市ラゴスの高等裁判所は3月14日、コカ・コーラ社のソフトドリンクである「ファンタ」と「スプライト」が、高いレベルの安息香酸やアスコルビン酸(ビタミンC)と併せて飲んだ場合に健康に悪影響を及ぼす可能性があるとする判決を下した。それに伴い、同商品を同国で製造・販売するナイジェリアン・ボトリング・カンパニー(NBC)に対し、これら商品のパッケージに、ビタミンCを同時に摂取した場合の健康影響に関する警告ラベルを添付することを義務付けた。コカ・コーラ社は今回の判決を不服とし、同国最高裁判所に上告する構え。
今回の裁判は、ナイジェリアの実業家である原告が、2007年にNBCの商品をイギリスに輸出しようとした際、同国の保健医療当局に人体に有害な量の成分が含まれるとして没収・破棄されたことに端を発する。ラゴス高等裁判所の判決では、ナイジェリア政府の食品医薬品管理局(NAFDAC)に対しても、健康基準を満たす義務を怠ったとして6,350米ドルの罰金支払いを命じた。NAFDACも判決を不服とし、上告する見込み。
一方NBCは、問題の成分は、個別にも、同時摂取の場合にも、地域により量の違いはあれど世界的に行政当局から使用が認められており、全て国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が合同で作成した食品規格CODEXにも沿っていると反論している。コカ・コーラ社も、同社の世界的な安全・品質基準は全ての販売国で遵守されていると抗議の姿勢を示している。
今回の判決を受け、ネイジェリアではコカ・コーラ社飲料のボイコットを呼びかける声も上がっている。
【参考ページ】Court Orders NAFDAC To Compel Nigerian Bottling Company To Warn Consumers Of Dangers Of Drinking Fanta, Sprite With Vitamin C
【参考ページ】Nigerians boycott Coca-Cola drinks after court rules them 'poisonous'
【参考ページ】Coca-Cola’s products Sprite and Fanta may be ‘poisonous’, rules Nigeria Court
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