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【日本】環境省、海洋生物レッドリストを作成。 56種が絶滅危惧種に指定

 環境省は3月17日、日本の周辺海域に生息し絶滅の恐れのある海洋生物をまとめた「環境省版海洋生物レッドリスト」を公表した。環境省は、1991年から陸域と陸水域の野生生物を対象に「レッドリスト」の更新を行ってきたが、これまで海洋生物に対しては一部種を除き対象になっていなかった。しかし、可用性物への関心が高まる中、2012年に「環境省版海洋生物レッドリスト」の作成作業を開始。今回、魚類、サンゴ類、甲殻類、軟体動物(頭足類)、その他無脊椎動物の5分類群について「レッドリスト」を作成した。

 レッドリストは、専門家による科学的客観的評価に基づき、絶滅危惧の危険性が高い順に、「絶滅危惧IA類(CR)」「絶滅危惧IB類(EN)」「絶滅危惧II類(VU)」に分類。これら3つに分類されると「絶滅危惧」と認定される。

絶滅(EX) 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
野生絶滅(EW) 飼育・栽培下でのみ存続している種



絶滅危惧ⅠA類(CR) ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
絶滅危惧ⅠB類(EN) ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの
絶滅危惧Ⅱ類(VU) 絶滅の危険が増大している種
準絶滅危惧(NT) 現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
情報不足(DD) 絶滅のおそれがある可能性はあっても、そのように判定するに足る情報が不足している種
絶滅のおそれのある
地域個体群(LP)
地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの


(出所)環境省

 結果、合計で56種が「絶滅危惧」に、162種が準絶滅危惧種に指定された。絶滅危惧に指定された種には一定の傾向がみられる。魚類やサンゴ類においては、生息域が狭く、甲殻類や無脊椎動物では干潟に生息する種が多い。準絶滅危惧種に指定された軟体動物は沿岸開発によって生息地が減少していることもわかった。また、オガサワラサンゴは絶滅(EX)に指定された。オガサワラサンゴは、1935年に新種として登録されて以来一度も生息が確認されていない。また、情報不足(DD)も224種と多かった。

 2010年10月に採択された生物多様性条約COP10での「愛知目標」では、「2020年までに既知の絶滅危惧種の絶滅及び減少が防止され、また特に減少している種に対する保全状況の維持や改善が達成される」と定められている。環境省は、海洋生物レッドリスト入りした種の中で特に保護の優先度が高い種については、今後詳細調査を行い、必要に応じて種の保存法に基づき保護措置等を講じていく考え。

 また、水産庁も、環境省と共同する形で、水産庁が従来から資源評価を実施ている種や小型鯨類など合計94種について、環境省と同じランク付けで評価を実施した。こちらの「水産庁版海洋生物レッドリスト」では、絶滅危惧種はゼロ。ナガレメイタガレイの1種のみが情報不足(DD)としてリストに掲載された。

【参照ページ】環境省版海洋生物レッドリストの公表について
【参照ページ】海洋生物レッドリストの公表について

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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