国際的な携帯通信事業者業界団体GSMAは2月27日、感染症や自然災害など災害発生時に携帯通信事業者が保有するビッグデータを活用し人道支援に役立てるイニシアチブ 「Big Data for Social Good」を開始することを発表した。災害時に人々の動きを追跡することで、公共の保健機関が感染症の拡大を防止することや、救援物資を的確に送付に役立てる。
GSMAには世界300社が加盟しているが、今回のイニシアチブは16社が率先して進める。初期から参画するのは、日本のNTTドコモ、KDDIの他、独ドイツテレコム、英ボーダフォン、仏Orange、スペイン・テレフォニカ、ノルウェー・テレノール、ノルウェー・テリア、ルクセンブルクMillicom、セルビアMTS、香港ハチソン、韓国KT、韓国SKテレコム、トルコTurkcell、クウェート・ザイン、インドのバーティ・エアテルの16社で、サービス提供者は100ヶ国で20億人に達する。
まずは、初回トライアルとして、感染症拡大の監視、予報、管理強化を目的とした取組を、6月からバーティ・エアテルがインドで、テレフォニカがブラジルで、テレノールがバングラデシュ、ミャンマー、タイで開始する。将来的には、更に入院者数、死亡者数や気象情報などの第三者機関のデータを照合することで現地政府や国際人道機関が適切に支援物資を送れるようにすることも視野に入れている。さらに、個人情報保護の観点からデータ活用に関する行動規範も制定していく。
GSMAは昨年9月に、国連持続可能な開発目標(SDGs)が掲げる17目標に対して貢献していくアプローチを発表。今回のイニシアチブも、目標1「貧困」、目標3「健康と福祉」、目標9「インフラ開発」、目標10「不平等の是正」、目標11「持続的な都市及び居住」、目標13「気候変動対策」、目標17「グローバルパートナーシップ」プラスの影響を与えるとしている。
今回のイニシアチブは、国連財団が支援パートナーとなり、 Global Partnership for. Sustainable Development DataとDigital Impact Alliance(DIAL)も協力する。
【参照ページ】GSMA launches Big Data for Social Good
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